レイトスターターによるレイトスターターの為の、かなり間違っているかもしれない練習論


ここから先に書いてあることは、大いに間違っている可能性があります。
読んで実行した結果、上手くならなかったり怪我をしたり変な癖が付いたりしても責任は持てませんので、真似しようとする人は自己責任の上お願いします。


了解できた人はどうぞ読み進んで下さい



1.脱力が極意 (これ自体は独自論じゃないので正しいかも)
2.腕の重さだけで弾く感覚を掴もう (ちょっと危険かも)
3.低い弦(G線やD線)を練習しよう
4.楽譜は手本とカラオケの両方入ったCD付きを選ぼう




1.脱力が極意 (これ自体は独自論じゃないので正しいかも)

 いきなりですが、極意です。奥義とか言うと格闘漫画みたいでカッコイイかもしれませんが、とりあえず一番最初に「これが大事なんだ」と思ったことです。

そもそも脱力とは完全に力を抜くことじゃなくて、不要な力を抜くこと。
僕は高校のとき打楽器をやっていたのですが、当時も脱力が重要であることを先輩に叩き込まれました。
なんで脱力しないといけないのかというと、無駄な力が入っていると腕が思うように動かないからです。
ボクシングの選手も、パンチを打つときはインパクトの瞬間以外は脱力しているとか。緊張している状態の筋肉は素早く動かないのです。
打楽器の場合、極端な話人差し指と親指、これ以外の筋肉は力を抜きます。
先輩には「風呂に入っているとき湯船に腕がぷかーっと浮く状態が脱力できている状態だ」そうで、実際そんな感じでした。とりあえず手首と肘の力は抜けていないといけないと教わったわけですが、ヴァイオリンの場合はさらに厳しいようです。
参考に読んだ本やウェブサイトでは肩まで脱力していないとだめなんだとか。
例えて言うと、腕をだらりと下ろした状態から水平まで持ち上げる時に、背中の筋肉が動いている感じがするのが理想なんだそうで、肘に重みがかかって感じたりしているときは脱力できていないのだそうです。
とまあここまで書くと「すばやく弓を動かすためだけに脱力が必要なのだ」と思うでしょうが、実は弓の速さだけでなく左手の動きにも、そして音質にも影響するようなのです。
というわけで次の話。

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2.腕の重さだけで弾く感覚を掴もう (ちょっと危険かも)

 では音質に影響するとはどういうことか。
僕もそうでしたが、最初に弓で弦をこすったときの音と言ったらひどいものでした。
マスオさんかしずかちゃんか。
とりあえず思い切って弾いてみたのが功を奏したのか、それともサイレントヴァイオリンだったのが良かったのか。しかし耳をふさぐほど酷い音ではなかったとはいえ良い音ではありませんでした。
あるサイトで読んだ話によれば、ヴァイオリンは弓と腕の重さで弾くのであって力を入れるものではないのだそうです。
真実はともかくとして、とりあえず僕はそれを信じて脱力を試みました。
でもなかなか力を抜くというのは難しいものでできるものではありません。
そこでちょっと工夫したのが腕を高めに上げて多いかぶせるように弓を構えるという事でした。

 はっきり言ってこれは危険です。実際続けると肩がこって首が痛くなったりしましたので、感覚を掴むためにちょっとだけやるのは良いんじゃないかと思いますが、ずっと続けるのはお勧めできません。
今更何言ってるんだって感じですが、フォームは正しく覚えましょう。
(とかいう僕は古澤巌の様にヴァイオリンを高く掲げるような構え方に憧れているのですが)
ではその構えの何が良かったのかというと、弦の位置より高いところに弓と腕が行くために重さを乗せているという感覚が掴みやすいということ。
このとき、脱力出来ていない状態にくらべて良い音が出るようになった気がしました。
後日注:要するに、腕を上げたり下げたり支えたりするための力は肩や背中に任せて、弓をコントロールするのに肘から先を使えば無駄が無いって事

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3.低い弦(G線やD線)を練習しよう

 低い弦の音は最初なかなか綺麗に出ません。聞いたところ、細い弦に比べて反発力が強いとか色々な要因があるからだそうです。
教本も最初の方は低い弦(G弦やD弦)をあまり使わないようにしているようですし。
だからこそあえて低い弦を練習しましょう特に4の指までしっかり押さえる練習は良いと思います。
 なんでかっていうと、低い弦でいい音が出れば高い弦でもいい音が出しやすいんじゃないかって事です。
理由はただそれだけなんですが、僕の場合それに気づいたのは世界の車窓からを耳コピしようとしたからでした。
この曲、僕の耳が正しければG弦の2の指(ド)から始まるんです。
もともとチェロの曲であるため、実は途中から一オクターブ高くしないと弦が足りなくなってしまう曲なのですが、僕はちょうどこのCDを買って弾いてみたい気分だったので「同じ弦楽器だし」とやってみたらこれがいい音が出ない。
そこで始めて「それぞれの弦は微妙に弾き方が違うんだ」という事に気づいたのでした。
だから、最初はいい音が出なくても低い方の弦も引いてみましょう。もちろん高い方の弦もサボらずに。早めに気づいておいたほうがいいと思ったのです。

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4.楽譜は手本とカラオケの両方入ったCD付きを選ぼう

 僕の場合ですが、最初に弾きたかった曲が、古澤巌の(作曲者は別ですが)ショーロ・インディゴという曲でした。
インターネットという便利なものがあるこの時代、この曲が入っている楽譜を探すのは容易でした。
とりあえず、好きな曲に挑戦するというのはとても大事なことですが、買ったはいいけどとても弾けそうに無いというのはよくある話で、僕もショーロ・インディゴについてはとても手が出ない(そもそも1stポジションでは弾けない)曲でした。
 ここで「あーあ、ずいぶんお預けになるんだな、買って損した」とは思わなかったのです。弾けそうな曲がありましたから。
ですがそれ以上に大事だったと後で気づいたのが、お手本の演奏とカラオケ演奏の両方が入っているCDが付いている事だったのです。
手本の演奏があれば、これを聞き込んでイメージを固めることが出来ます。
そしてカラオケの演奏。練習する曲をリピートで延々かけて練習してみましょう。
嫌が応にも曲が終わって一息ついた頃にカラオケの前奏が流れ始めます。そうなると休んでいる気にはなれず再び弾き始めてしまう為反復練習がしやすいのです。
おそらく始めて4ヶ月で僕がムーンライトセレナーデをなぞる事が出来るようになったのはこのCDで練習したことによる要因が強いでしょう。
ちなみにそのとき買ったのは「大人のためのヴァイオリン曲集ラテン編」。
色々楽譜を見てみましたが、少ない枚数でまとまっている楽譜は弾きやすいような気がします。
(すなわち同じパターンの繰り返しである程度弾けるので)
逆に繰り返し記号を使わずに4ページくらいになっている楽譜はアレンジがあまり簡単になっていない印象を受けました。
あとCMに使われるような曲はその性質上メロディが覚えやすいのでお勧めです。

後日注:ただし、CDの音源ばかりに頼っているといつまでも楽譜から音楽を読み取ることが出来ないままになるらしいので、本格的に音楽を学ぼうとかいう人はあまりCDに頼らない方が良いらしいです。その場合は読譜の勉強(音階と音の長さを追うだけじゃなくてもっと高度なこと)をしなければならないようです。
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